子どもとゲーム/4 終わりなき仮想に夢中
http://mainichi.jp/life/edu/news/20080725ddm002100067000c.html
ネット依存社会というか、ネット依存になる人が近年多くなってるが、それで廃人と言われるまでになるのはいかがなものか?そもそも、仮想空間にハマるというのは、全くもって建設的でないのでくだらないと思う。俺はIT技術者だが、セカンドライフとかオンラインゲームの類は正直この世からなくなればいいと思っている。なぜならばこの世に何も生み出さないから(あくまで俺がそう思ってるだけです)。
ゲームは小さい頃はすごく好きでよくやっていたし、それこそ夜更かしして何十時間もかけてクリアするファイナルファンタジー(以降、FF)のようなRPGは大好きだった。今は全然しないけど。ニンテンドーDSも持ってるけど、最近は全然やってない。理由は、時間の無駄だから。とはいっても、息抜きにマリオカートをすることはある。でもあれは止めたいときにすぐ止められるからイイ。ちょっとした暇つぶしにもなるし。
オンラインゲームは俺も前にやってたことがあったけど、中毒性が高く、俺も一日に5時間とかやってしまってて、ヤバイなぁと思ったことがあった。ゲーム上でパーティを組んで戦いにいったりすると、『もう20時間近くやってて、あまりに眠いのでそろそろ落ちます(ゲームから抜けます)』という人がザラにいて、当時既に社会人だった俺は「こいつら一体普段何してんだ?」と思っていたらやっぱりそういう人は学生やニートだったりした。なんでこういうふうにハマっていくのかというと、基本的にオンラインゲームはクリアがないからだ。バージョンアップで新しいフィールド、新しいアイテム、新しい敵が追加されたりするもんで、ゴールがない。だから際限なくやってしまうのである。
ここが今までにあったゲームとは違うところで、例えばFFやドラクエは隠しイベントとかはあるけど基本的にクリアがあるので、どっかで飽きて終わる。そして新たなゲームへ…というふうになりはするが、とりあえず終わってくれるので、ほかの事に興味を持つ時間が生まれる。これがいいところ、というよりは、まだマシなところ。
俺も大学に行くまではゲームしまくってたけど、大学に入ったら基本的にあんまりやらなくなった。まあインターネットにハマッたので、ハマる対象が変わっただけとも言える。その代わり、パソコンに詳しくなって、それに連れてさまざまな技術に興味を持つようになり、ホームページを作るようになり、ネットワークの勉強をして、プログラムできるようになって今に至るわけであるが、手に職もついたし。一時期は、コンピュータ関係の仕事に対してもやりがいを感じなくなりそうになっていたが(その頃は現実的に何かを生み出す仕事以外はアホらしく感じていた)、お客さんのシステムを構築することでそのお客さんの業務が効率化し、その結果、無駄が省かれて環境にもいい、とか、新たな価値観の創造とか、そういうことに気付いたとき、こういう仕事も悪くないと思えた。つまりコンピュータ系の仕事はものにもよるが間接的にエコに参加できたりもする。何も生み出してないようで、間接的に生み出しているのだ。これがIT系の仕事の醍醐味だ。うーん、話がそれた。
つまり、ITは生み出す仕事がある反面、何も生み出さない蟻地獄のような要素もある。それが仮想空間やオンラインゲーム系のやつだと思う。俺は正直、そんなのやってる暇があったら、本の1冊でも読んだり、将来のために勉強したり、育ててくれた親や周囲の人に感謝してちゃんと働けと思うわけです。だって、現実のほうが楽しいから。オンラインゲームとかは、結局は資本主義の利益追求の罠で、広告収入やアイテム販売などで運営されてるんで、無料といいつつ掠め取られてるんです。何をって、貴重な時間を。時は最も重要なもので、取り返せない。10代の頃は頭のいいやつと受験生以外は時間を無尽蔵に感じるので、それになかなか気付けないと思う。
まあ技術的には尊敬に値するも、最先端の技術が常にいいとは限らない。廃人と言われる人たちを生み出すような技術というか、経済活動は個人的にはくそくらえと思う。仮想空間でどんなに着飾っても、オンラインゲームでどんなに強い武器を手に入れても、現実のお前はどーよ?という話だ。まあ全否定はしない。それが息抜きになってる人もいるだろうし。でも俺は、好かん。
ただネット依存になるのは技術が悪いんじゃなくて、利用者の責任なので、そこんところを利用者も強く認識する必要がある。mixi中毒とかだって、利用者次第でなるもんだから、利用者の教育が必要なんだろう。利用の仕方次第なんですわ、結局。教育が悪いって言われても、インターネットがなかった世代にとっては、経験がないから昨今のインターネット世代に教育する術を知らないからどうしようもない。親や先生はITのエキスパートではないし。だから、親や先生が教える必要があるのは、昔と変わらない、道徳をちゃんと教えればまともに育つと俺は思う。自分が卑怯だと思うことや、相手が不快に思うだろうということはやらない。そういうことを教えた上で、インターネットやゲームの特性を教えればいいんではないか?教育現場の人たちからすれば、簡単に言うなって言われそうだけど。
で、俺が考えるネット利用の形態はやっぱり現実世界と繋げないとね、と思うわけです。自転車でヒルクライムしようぜ!は、そういうのを考えて作ってる。現実世界で結果を出さない限りはサイトの利用もできない。ただ、現実世界で結果を出せば、これほど楽しいことはない。そして、それが現実世界での励みになる。まさに好循環なわけです。運動のサイトだから、日常生活を送れなくなるほど足がか細くなることはありえない。現実世界で頑張るのと、仮想世界で頑張るのはどちらがいいか。そんなのは言わずもがな、現実世界です。俺の信念は、現実世界で、頑張る気持ちを高めるサイト作り。これです。自転車通勤も然り、ヒルクライムしようぜ!も然り。
つーか、廃人になって家族が心配して、精神科に行ったりしてる裏側では、その人たちからの広告収入やアイテム購入のお金で潤って現実世界で豪遊してたりする人たちがおるわけで、そこに気付いたら、踊らされてるような気がしてきて、あまりにバカバカしくなってやる気なくすんじゃないかと思うんだけど。そーでもないのかな…。