書評:残念な人の思考法

残念な人の思考法(日経プレミアシリーズ)
残念な人の思考法(日経プレミアシリーズ)
日本経済新聞出版社 2010-04-09
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おすすめ平均 star
star「脱」残念な人
starこの本自体が残念
star「残念な人≒もったいない人」

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この数日間、上司とメールをしていて全く反りが合わなかったので、自分が残念な人の思考に陥っているのではないか?と思って、購入して読んでみた。
著者のいう残念な人というのは、ダメな人のことではなく、頑張っているけど芯を外している人のようなことだった。あー、わかる気がする。例えば、1つの仕事の中でも重要なことと重要ではないことがあったりするが、こういう人は『重要ではないこと』のほうにすごく時間をかけて作業をしたりして、重要なことのほうが疎かになっていたりするのだ。しかし、本人は『重要ではないこと』をすごく頑張ったことが評価されないので拗ねてしまったりするわけだ。

残念な人は元々残念な人だったわけではなく、「なってしまう」というのが気になった。これは、すごく実感があるところで、ふと気を抜くと残念な人になってしまうと思う。人は楽なほうに流れるし、原因を解決すること自体に多大なストレスがかかるとすると、日々募るストレスを小出しに消化することで、目をつむってしまう。平たくいうと、諦めるとか、ごまかしてしまうというか。

情報化社会になって、答えは検索するものと勘違いするようになり、システムを回す立場から、システムに使われる立場になってしまったりと、思考する機会がどんどん奪われていった結果、残念な人が量産されているのではないだろうか?能動的に考える機会を作り出し、インプットとアウトプット、できれば人への伝達をするなどコミュニケーション力を鍛えていれば、残念な思考にはなりにくいんじゃないかな~と感じた。

自分の残念な部分も結構見つけることができた。大事なのは、技術力ではなく人間力。技術力の面でも全くもってまだまだなのだが、人間力の部分も大人気ないところがいっぱいある…。NLPの本を読んで、アンカリングとか試しているのだが(結構効果があるのでオススメ!)、ストレスがあると『アンカリングを使って冷静になる』こと自体を忘れてしまったりする。

多面的に自分を見つめなおすことができるし、周りの残念な人に気付けたりする。別に、残念な人がいることに気付いて「あ~この人、残念だなぁ」というふうに思うためというわけではなく、こういうふうにしたらどうだろうか?というアドバイスを考えられるようになれると思うので、一読の価値はあると思う。


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