ペダルについて考える
part2

さて前回はビンディングペダルで走ろうということでしたが、「ビンディングペダルを使って通勤できないよ~」とか「わざわざ専用シューズ・ペダルまで買いたくないな~」という方もいるのではないかなと思います。 靴を履き替えなければならないという点で不利ですしね。そこで、違う方法はないかということですが、あります。 それは、strong ペダルにトゥークリップを付けるという方法です。

トゥークリップとは?

トゥークリップの写真

トゥークリップとは、ペダルに付けるクリップです。ビンディングペダルが使われる前にはトゥークリップが使われていましたが、 現在では主にツーリングなどでよく使われていると思われます。 特徴としては、引き足(ペダルを上げる力)が使えるようになることと、ペダルが踏み込みやすいところに足が固定化されること、 そして靴を選ばないことです(ハイヒールなどは除く)。

トゥークリップがあると足の甲で引き上げるように漕げる

私は大学生の頃に自転車ツーリングしていたのですが、そのときはずっとトゥークリップを使っていました。 旅では靴は普通のスニーカーを使っていましたし、登山や観光にいくにはこちらのほうが都合がよかったのです。 寄り道などをする場合のことを考えると、自転車通勤にも通じるものがあると思います。

トゥークリップ VS
ビンディングペダル

では果たしてどちらのほうが自転車通勤には使いやすいのでしょうか?検証してみましょう!br 注)この検証には個人の感情と経験がものすごく出ています(^^;)

その1.引き足の強さ
引き足の強さという点では、圧倒的にビンディングペダルの勝ちでしょう。だってペダルと靴がくっついてるんですから。 トゥークリップは確かに引き足は使えますが、靴底から引き上げるのではなくて靴の上側からトゥークリップに力が伝わるので若干のパワーロスがあることは否めません。 ということは速く走れるのもビンディングペダルということになります。
その2.ペダルの踏み込み位置の固定化
ペダルの踏み込み位置ですが、これもまたビンディングペダルの勝ちでしょう。 しかしこれはセッティングが上手くいっていればの話です。 ビンディングペダルは常に同じポジションで固定化されるので、いいセッティングポイントを見つければ勝ちでしょう。 でも、そのぶんいいポイントを見つけるのに時間がかかることもあります。 何度か試しに乗ってはクリートの位置を調節し…を繰り返します。 そういう部分でいうと、トゥークリップは足がトゥークリップに入ればO.K.です。 たいした調節もしなくて済むでしょう。調節をあんまり考えなくてもよいという点ではトゥークリップの勝ちかもしれませんね。
その3.靴を選ばない
これはトゥークリップの勝ちでしょう。普通のスニーカーや革靴なら使えるんじゃないかなと思います(が革靴で試したことはありません~!)。 専用の靴がいらないのでお出かけには便利ですし、トゥークリップによって常に自転車の性能を活かすことができます。 ただ、性能を活かしきるという点ではビンディングペダルのほうが有利なのはわかっておいてください。
その4.価格
さてさてトゥークリップの価格ですが、トゥークリップはペダルに付けるオプションですから安いです。 トゥークリップ&ストラップ(靴に合わせてクリップ幅を調節するための紐)で2,000円を切るくらいです。 価格という点では圧倒的に有利なトゥークリップですね。ビンディングシューズ&ペダルは安くても10,000円くらいですし。

注)トゥークリップはすべてのペダルに付けられるわけではありません!ペダルの種類を調べたり、お店で確認したうえで検討していただけたらよいかと思います。

結局どっちがいいのさ?

ではトゥークリップとビンディングペダルとどっちがよいのだろうか?と言われたら、答えは『個人の趣味による』というところに落ち着きます(^^;) 答えになってないじゃん!って思われたらすみません。 ですがビンディングペダルを買うほどじゃないし~と思っている人って結構いると思いますから(実際に友人でそういう人がいます)、 そういう自転車ツーキニストにとってはトゥークリップはかなりよいものだと思いますよ。 長距離や上り坂を走れば疲れ具合が全然違うことを実感してもらえると思います。

管理人のトゥークリップ経験談

経験からの話ですが、ツーリングをしていた時期にトゥークリップをしてない友達と走りにいくと登りで大きな違いになりましたし、 トゥークリップをしてたら平地でも回転を意識したペダリングができたので(←少し高等な話ですが)、 トゥークリップをしててよかったなぁ~と思います。

ペダルを踏み込むだけになると膝への負担が大きくなりますし、平地でのスピードを勢いにして登ることが難しくなります。 踏み込んだ一番下で足が一瞬止まるからです。引き足が使えるとその足が止まる一瞬をさらに短くする、もしくはなくすことができるので体への負担が減るのです。 なんか脱線してきた気もしますが、言いたいことは言えました(^^;)

トゥークリップもビンディングペダルも、なくても平気だけどあったら快適なものですから(使い出すとヤミツキになる)、 自分が自転車を使う範囲で考えて利用してみたらいいかなと思います。

ハーフクリップもあり

トゥークリップは、ストラップという紐を通して靴を固定するのですが、ハーフクリップというストラップが不要なタイプもあります。 これは簡単なぶん、引き足は使いにくいと思いますが、トゥークリップに比べると扱いやすいかなと思います。 トゥークリップでもつま先を突っ込むのには慣れが必要なのですが、ハーフクリップではそれがないからです。 気軽に乗りたい人はハーフクリップのほうがいいかもしれません。